一に分割、二に納税、最後に節税

カテゴリー: 相続税のハナシ

(投稿者:河野周輔)

「一に分割、二に納税、最後に節税」は相続税対策の優先順位を表した格言です。(「一に分割、二に納税、三、四がなくて五に節税」という言い方もあります。)

相続税対策というと、どうすれば節税ができるのかを一番最初に考えがちですが格言が示すとおり節税については一番最後に考えるべきです。

一番最初に、誰に何を相続させるのか(分割)を考えます。亡くなる前に、遺言によって誰に何を相続させたいのかを意思反映させることができます。亡くなった後のことは子たちで話し合って分ければよいと思うのであれば、遺言なしで相続を迎えることもできますが、長男には自宅を譲りたい、二男にはアパートを譲りたいなど親の意向がはっきりしているのであれば子たちで起こるもめごとを防ぐためにも遺言を残しておくことがベターです。

どのように分割するかがある程度決まれば、次はその分割によって生じる相続税が問題なく納税できるかどうかを検証します。相続税は遺産を多く取ったものが、取った分に応じて課税されますので多く遺産を取れば取るだけ相続税が高くなります。遺産分割で各相続人にどれだけの税金が発生することになり、それを問題なく納税できそうかどうかを検討してみましょう。

一番目と二番目の検討が終われば、ようやく、どのような節税方法が採れるのかについて検討を行います。

くれぐれも節税手法だけに目をとらわれないで、まず分割と納税についてのメドを立てておくことが円満相続のためのポイントとなります。

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