ATOKの推測変換機能は、別の言い方をすれば「過去の変換履歴を簡単に呼び出せる」ということです。
この推測変換機能が登場するまでは、短い文字入力で長い文字を変換するには「単語登録」や「辞書登録」といった機能を使うしかありませんでした。たとえば、「かぶぬし」と入力すれば「株主資本等変動計算書」が1対1で変換されるように登録する機能のことです。
ただ、この「単語登録」「辞書登録」の機能にはデメリットがあります。1つ目のデメリットとしては、単語登録作業を行わなければならないということ。いちいち登録するのは非常に面倒です。2つ目のデメリットとしては、何を入力すれば変換されるのかを自分で覚えておかなければならないということです。「株主資本等変動計算書」を変換する際に、自分が「かぶぬし」で登録したのか、それとも「かぶ」で登録したのかを覚えておかなければ変換ミスが出てしまい、時間のロスが生じてしまいます。
推測変換は、これらのデメリットを解消します。いちいち登録作業をせずとも、過去に変換さえしていれば2回目以降は、TABキーで呼び出すことができます。また、「かぶ」でも「かぶぬし」のどちらであっても「株主資本等変動計算書」を推測変換の候補で呼び出すことができます。
登録作業を行うことなく、過去の変換履歴をTABキーひとつで呼び出すことができる推測変換機能は、パソコンでの入力作業を劇的に効率化してくれます。