消費税の簡易課税の仕組み(その3) | 税理士法人倉知河野

消費税の簡易課税の仕組み(その3)

カテゴリー: コンサルティング業の税務・会計

(投稿者:河野周輔)

原則課税には、経費に係る支払消費税額を、預かり消費税額から控除して最終的な納税額を計算するということでしたが、簡易課税ではどのようになっているでしょうか。

簡易課税であっても、経費に係る支払消費税額の計算を実は行っています。コンサルティング業で簡易課税を選択した場合、預かり消費税額の50%を納税するのですが、消費税法上の計算構造は次のようになっています。売上高は月216万円であるとします。

 216万円×8/108(預かり消費税)-216万円×8/108×50%(経費に係る支払消費税)=96万円

以上のように、簡易課税であっても原則課税と同様に経費に係る支払消費税は計算されています。違いは、原則課税は「実額」を使用するのに対して簡易課税は「みなし仕入率」(上では50%)を使用して支払消費税額を計算するという点です。預かり消費税額に、みなし仕入率を乗じて、支払消費税額を計算します。みなし仕入率が50%であるので、経費に係る支払消費税のところを省略して、預かり消費税額×50%がコンサルティング業の簡易課税の場合の納税額だと試算することが多いです。みなし仕入率が70%である業種である場合には、預かり消費税額×30%が簡易課税の納税額であると試算します。

コンサルティング業のみなし仕入率は50%と定められています。みなし仕入率は90%~50%まであります(平成27年4月1日からは40%も登場します)。このみなし仕入率が大きければ大きいほど、計算に当てはめると納税する消費税額が小さくなります。コンサルティング業のみなし仕入率は残念ながら50%と他業種に比べると低く設定されています。低く設定されているのは、他業種に比べて経費に係る支払消費税額が少ないでしょ、と考えられているためです。

確かに、コンサルティング業は卸売業や小売業と違い、消費税のかかってくる原価・経費は多くありません。社長自身に支払う給与は消費税の課税対象外ですので、支払消費税は生じません。業種によって売上のどのくらいの割合の支払消費税がかかっているのかの平均割合を国が算出して、みなし仕入率を定めているというわけです。

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