(投稿者:河野周輔)

法人と個人の税率の差に着目した、法人利益と個人給与の最適化は、なんとなく分かってはいるものの今までシミュレーションしたことがない方もいらっしゃると思います。一度計算してみると、実際の金額を実感することができます。

年収650万円から年収を100万円を増加させると社会保険料で約14万円増加、所得税+住民税で約23万円増加しますので、100万円増加したところで14万円+23万円=37万円持って行かれてしまいます。よって100万円増加した部分の手取りは63万円です。

一方、会社の利益が400万円に達しないところであれば実効税率が21.42%ですので、100万円給与を増やすのではなく、会社の利益として残せば100万円×21.42%=214,200円の法人税です。よって会社に残る手取りは1,000,000-214,200=約78万円です。

法人に残せば78万円、個人で取れば63万円が手取りになります。その差は約15万円です。年収を100万円増加させて生活費として使いたいという目的であれば社会保険料と税を支払うことで全然構わないのですが、目的が「店舗拡大で使いたい」「人材採用のために使いたい」というのであれば、個人で給与として取るのではなく会社に残した方が法人と個人の税率の差によって年間約15万円多くお金が残りますので、社長の所得税として税を支払うのでなく会社で法人税を支払う方が投資の資金を多く残すことができるようになります。

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