コンサルティング業の仕掛品(その4)

カテゴリー: コンサルティング業の税務・会計

(投稿者:河野周輔)

決算期をまたぐコンサルティングの仕事がある場合には、従事者の給与を仕掛品に計上する必要がありますが、これを防ぐ方法として毎月売上が立つよう契約書を作成することが考えられます。毎月ごとに、その月の業務が完了したことにより売上請求を行うことができれば決算月において仕掛状態の仕事はありませんので仕掛品の計上は必要ありません。

もちろん、この方法はお客様との同意の上で進めるべきことですのでこちらの都合だけで決められるわけではありませんが、一考してみる価値はあると思います。毎月売上が立てられれば、毎月入金となりますので資金繰りの改善にもつながります。

仕掛状態の人件費は仕掛品計上するものだ、という認識を最初から持っていないと会社は決算処理でスルーしてしまいます。実際スルーしてしまっている会社は世の中にたくさんあります。税務署も、世の中の会社が仕掛処理をきちんと行っていないことを知っているので必ず税務調査では確認してきます。そのため会社は期末時点の仕掛状態となっている契約を明確にして、決算において仕掛品計上をする必要があります。

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