(投稿者:河野周輔)

簡易課税を適用している事業者で益税が出ている場合には、消費税率が上がることによって、益税の額も増加することになります。

仮にコンサルティング業で実際の支払消費税額が0だとすると、益税額は預かり消費税額×50%です。現在、消費税率が8%ですが、平成27年10月1日より消費税率が10%になった場合、支払消費税額は変わらないものとすると益税額は次のようになります。

  8%時:預かり消費税額×50%=0.5預かり消費税額
  10%時:預かり消費税額×50%÷0.08×0.10=0.625預かり消費税額

0.5預かり消費税額→0.625預かり消費税額と変化しますので、益税額の増加率は1.25倍です。8%→10%への増加ですので、10%÷8%=1.25の増加率と結局は同じになります。これは8%から10%への増加率でしたが、平成26年4月1日よりも前は消費税率が5%でしたので、5%→10%の増加率で考えると2倍です。5%のときと比べるとなんと2倍も益税額が増加することになります。

消費税率が5%時代であったときに益税額が50万円であった事業者は、消費税率が10%になると倍の100万円となりますので小規模な事業者にとってはバカにできない金額です。

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